そもそも相続手続はどうして必要なの?

亡くなられた方(被相続人-「ひそうぞくにん」といいます。)が遺言書を作っていなかった場合の遺産の分割の方法は法律で定められています。



たとえ、長男が被相続人と一緒に被相続人名義の家に住んでいたとしても、他の相続人から遺産を分けて欲しいといわれれば、その家の名義を直ちに長男名義に変えることはできないのです。

そのため、ご親族が亡くなり、葬儀などを終えた後は、遺された親族の間で遺産をどうするか話し合わなければなりません。


話し合いの前提として、そもそもどなたが相続人になるのか、遺産は全部でどれだけあるのかを正確に調べる必要があります。


また、仮に、プラスの財産よりも借金の方が多かった場合は、相続を放棄することも検討しなくてはなりません。

そして、相続を放棄するか、そのまま相続をする(相続の承認といいます。)かの決断は、3ヶ月以内に決めなればならないことになっています。

相続を承認する場合、相続人間で話し合いをして、遺産を分割する方法を決めたらこれを遺産分割協議書(いさんぶんかつきょうぎしょ)という書面にしなければなりません。この遺産分割協議書にもとづいて、初めて不動産の名義変更や預金の引出しなどが可能になるのです。

しかし、相続人間で遺産の分割方法について合意ができず、もめてしまった場合には、遺産分割ための調停や場合によっては裁判をしなければならなくなります。

このように相続は、思わぬ大問題に発展してしまうこともあります。


困ってしまったAさんのケース


相談者A:「もしもし、先月、父が亡くなりました。私は長男ですが、今住んでいる家が父の名義になっているので、私の名義に変更したいのですが・・・」 

椿事務所:「それは、ご愁傷様でした。ところで、貴方にはご兄弟はありませんか?お母様はお元気でいらっしゃいますか?」 

A:「はい、おかげさまで母は今年80才になりましたが、元気です。私の兄弟は東京に嫁いだ妹が1人います。」 

椿:「そうですか。お母様はお元気で何よりですね。ところで、なくなられたお父様は遺言書を書いていらっしゃいましたか?」 


A:「いいえ。父も先月まではピンピンしており、ワシは100歳まで生きるぞ!と言っていたくらいなので、遺言書は書いていません。」 

椿:「そうですか。そうすると、原則としては法律にしたがって、遺産を分けることになるので、お母様と妹さんの同意がなければあなただけの名義に変更することはできませんね。」 


A:「えっ?! そうなんですか? でも、母と妹が同意すればいいんですよね?」 

椿:「そうなんですが、貴方とお母様、妹さんの他に相続人がいないかどうかをきちんと調べる必要があります。」 



A:「どういうことですか?」 

椿:「例えば、お父様にあなた方以外に子供がいないかどうかを、古い戸籍で調べる必要があるんですよ。」 



A:「そういえば、父は母とは再婚なんです。」


椿:「そうすると、前の奥様との間に子供があった可能性もありますね。」



A:「もし、他に子供があった場合はどうなるんですか?」

椿:「その方も貴方の兄弟ですので、相続人ということになりますね。」



A:「ええーっ?!」

椿:「仮に、お父様に前の奥様との間にお二人のお子さんがあったとします。民法の規定によれば、配偶者であるお母様とお子さんがそれぞれ1/2ずつ相続することになります。」


A:「わたしの相続分は1/2ということですか?」

椿:「いいえ、ちがいます。 お子さん全員分の相続分が1/2なのです。 貴方のご兄弟は、全部で4人ということになりますので、 1/2を4人で均等に分けることになります。そうすると貴方の法定相続分は、1/2×1/4で1/8ということになってしまいます。」


A:「えええーーーーっ?!」





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